大河ドラマ「べらぼう」第43回放送「裏切りの恋歌」では、歌麿(染谷将太)が蔦重(横浜流星)とはもう組まないと決別を宣言します。
蔦重は知らずに苦しめていた詫びと、20年にわたるとびきりの夢を見せてもらった感謝を伝え、潔く去ってしまいました。
※朴念仁な蔦重のことですから、歌麿に何をどう苦しめていたかは、きっと分からないままでしょうが……。
「べらぼう」蔦重と歌麿、あの頃にはもう…おていさんの安否、失脚の定信…11月9日放送の振り返り&考察
いっぽう江戸城では、徳川家斉(城桧吏)と示し合わせて念願の大老「格」を目前?にしながら、見事に梯子を外されてしまった松平定信(井上祐貴)。
表面上は自ら辞職を願い出たのだから、それが認められて文句を言える筋合いではありません。
まんまと一橋治済(生田斗真)の術中にハメられてしまった定信は、同僚たちの爆笑を背に政権の座から退くのでした。
歌麿と定信。今回はまったく異なるこの二人の「まさか」「そうきたか」……意外な共通点について考察したいと思います。
歌麿が痛感!まさか「そうきたか」
もしかしたら、歌麿は決別宣言をした後も、蔦重が引き止めてくれると期待していたのではないでしょうか。
しかし、蔦重はそう言う男ではありませんでした。
……俺がずっと大事(でぇじ)にしてきたお前(めぇ)がそこまで言うなら、しょうがねぇ。お前の意志を尊重して、潔く身を引こう。
今まで、色々と悪かった。何が悪かったのかまでは分からない(気づけなくて申し訳ない)が、お前が傷ついている事実こそが大事だから、みなまで言うまい。
最後に、今までずっとついて来てくれて、ありがとうな。
あの日(明和九年の大火で初めて出会った時)から20年、とびきりの夢を見させてもらった。
ありがとう。達者でな……。
いや違う。そうじゃないんだ蔦重。そこはなりふり構わず引き止めて欲しかったんだよこの朴念仁。
実に残念な意味で、まさか「そうきたか」……な展開でした。
でもまぁ、そんな蔦重が放っとけなくて、ずっと好きだったんでしょうね。歌麿は。
ちなみに蔦重との蜜月期こそが、当代一の絵師・喜多川歌麿の最盛期でした。
