朝ドラ「ばけばけ」儚かった結婚生活…トキ(高石あかり)のモデル・小泉セツの実際の出生と結婚の結末:2ページ目
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稲垣家の没落と小泉家への復籍
明治維新後、困窮する稲垣家に決定的な出来事が起こります。
明治8(1875)年、養父・金十郎が家禄奉還で手にした金で実業を開始。しかしそこで詐欺に遭い、さらに訴訟によって大金を失ってしまいました。
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かつて100石であった稲垣家でしたが、先祖伝来の屋敷を失って転居を余儀なくされます。
家計はより深刻な状況に陥り、セツは小学校に通うのを断念。飛び級するほど優秀だったものの、下級科卒業をもって実父・湊が起こした機織会社で働いて家計を助けることとなります。
明治19(1886)年、セツは前田為二を婿養子に迎えて結婚。働き者の夫と幸せな日々を送ります。
しかし養祖父・万右衛門と養父・金十郎が厳しく接したために、為二は大阪に出奔。
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セツが大阪に出向いて説得しますが戻りませんでした。
結婚生活はわずか1年ほどで終焉を迎え、22歳で正式に離縁が成立。セツは稲垣家を離れて小泉家に復籍する道を選びました。
このときから、小泉セツとしての新たな人生が始まることとなります。
その後の半生は次回の記事に続きます。
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