【べらぼう】の誰袖(福原遥)も経験する遊女の”身請け”に待ち受けていた過酷な試練とは?:2ページ目
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元遊女は基本的には「妾」枠
遊女を身請けすることができたのは、大名や豪商などの大金持ちの男性でした。彼らはその遊女を、自身の「妾=愛人」とすることがほとんどでした。
武家や豪商などは、そもそも結婚相手も家同士が決めることがほとんどだったため、遊女を身請けしたときには正妻が既に別にいて…ということが多かったのも頷けます。
ただし、実際に彼女たちが幸せだったのか、あまり幸せでなかったのかは、人それぞれだったでしょう。
地方の商人などには元遊女はむしろ歓迎され、正妻の座に収まる事もあったといいます。理由は、遊女の中には読み書き・そろばんのできる女性が多かったため、商家の事務方の仕事を任せることができるからでした。
また、遊郭の中では「身請け=勝ち組」という構図ですが、外の世界に出てみると、元遊女に対する社会的偏見に苦しむことも少なくなりませんでした。武士などからは”遊女上がり”と、汚れた存在として扱われることも。
前述のように正妻ではなく妾として扱われることも多かったので、そういった立場的にも苦しんだことでしょう。時には同じ女性のねたみ・やっかみの対象となってしまうこともあった可能性もあります。
身請けされて自由の身になった「勝ち組」の遊女たちには、遊女として客を取るのとはまた別の試練が待ち構えていたのです。
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