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「べらぼう」に登場する江戸時代の書物、赤本・青本・黄表紙や、絵草紙・戯作の違いをまとめ解説!

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本の種類

表紙の色においての分類

・赤本…絵入りの読み物で、表紙が丹色(にいろ、黄味を帯びた赤)で子ども向けの絵本を指します。明治時代にも引き継がれ、濃い赤色の表紙になりました(例:桃太郎、金太郎、ぶんぶく茶釜など)。

・青本…赤本の大人版といったところで、主に武勇伝や合戦物、浄瑠璃などを題材にしたものや、恋愛や遊郭を舞台にした物語など(例:仮名手本忠臣蔵、新田義貞一代記、源氏物語など)。ちなみに表紙は現代の青色ではなく、萌黄色といって、春先に萌え出る若葉のようなさえた黄緑色のことです。日本では新緑のことを青々とした~という表現を使うのでその意味で「青」本と称します。

・黒本…恋愛ものや歴史物語、歌舞伎や芝居のあらすじなど。ほぼ内容は青本と同じ。

・黄表紙…黄色い表紙をした小説で、絵と文章が一体となっており、成人向けで物語性が高い本。(例:恋川春町『金々先生栄花夢(きんきんせんせいえいがのゆめ)』、山東京伝『江戸生艶気樺焼(えどうまれうわきのかばやき)』

合本…複数の小冊子(草双紙など)をまとめて1冊に製本した書籍のこと。黄表紙を長編化したものが主流で、文化時代以降に特に流行った。

3ページ目 本の内容においての分類(草双紙、戯作など…)

 

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