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大河『べらぼう』にダジャレで登場!「まちかね山」はどこにある?本当に実在するのか?

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まちかね山のモデル?②待乳山(東京都台東区)

少し音は違いますが、吉原遊郭からほど近い待乳山(まつちやま)も、まちかね山のモデルになったかも知れません。

待乳山とは待乳山聖天(〜しょうてん)の境内となっており、山と言っても高さ10mほどの小高い丘。東京で一番低い山として知られています。

元は真土とも書かれ、かつてこの一帯が泥海であったころ、ここだけがしっかりした土だったそうです。

この地に待乳山聖天が祀られたのは推古天皇9年(601年)のこと。旱魃に喘ぐ民を安らげようと、歓喜天(かんぎてん)と十一面観音(じゅういちめんかんのん)が安置されました。

以来多くの文人墨客が訪れ、その情緒を文学や絵画に描き出しています。

待乳山 今では猪牙(ちょき)の 目当てなり

※川柳(詠み人知らず)

【歌意】聖地として崇敬されてきた待乳山も、今では吉原遊郭に通う客を乗せる猪牙舟の目印となっている。

きぬぎぬ(後朝)の噂をなかす 宮戸川(みやとがわ)に
歓喜(かんぎ)の御社(おんやしろ)森々(しんしん)として
貴賤(きせん)此処の杜(もり)を見ても
心をうこかすも
ひとへに此神を恋の媒(なかだち)とやいわん

※関清長『絵本物見岡 上』

花の蔭 水に浮かれて面白や 河上遠く降る雨の 晴れて逢ふ夜を待乳山 逢うて嬉しき
あれ見やしゃんせ……♪

※長唄「都鳥」

こちらの方が吉原遊郭に近く、蔦重らに親しまれていたかも知れません。

3ページ目 まちかね山 まとめ

 

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