大河ドラマ『べらぼう』のサブタイトル「蔦重栄華乃夢噺」の”乃”は”之”じゃダメ?それぞれのニュアンスを考察:2ページ目
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蔦重栄華「之」夢噺とは
放送開始直後はよく間違われた蔦重栄華「之」夢噺。表記ゆれとして、今でもたまに見かけます。
「どっちでも同じようなモンだろ」と言われそうですが、違いがあるからあえて若干マイナー気味な「乃」にしたんでしょうか。
之という漢字は音読みでシ、訓読みで「これ(この)」「の」「ゆく」と読みます。
【読み方の例】
- シ:之往(しおう)同じ行く意味を重ね、どんどん進む様子。
- これ:建之(これを建てる。ケンシとも)。前の言葉を強調する意味を含む。
- ゆく:人名では「ゆき」とも(例:真田信之)。
- ~の:こちらも前後の単語をつなぐ言葉。
もし蔦重栄華「之」夢噺だった場合、このような意味になるでしょう。
①蔦重の栄華とはまさに夢のような話である。
②蔦重の栄華は夢へと向かう物語である。
こちらもまぁ、悪くはないですね。しかし何と言いますか、夢とは謳いながら、やや実務的(ドライ)な印象を受けなくもありません。
ちなみにこの之が崩れて片仮名の「シ」になり、さらには平仮名の「し」になったそうです。
乃?之?まとめ
- 蔦重栄華乃夢噺:蔦重の栄華は、あなたと語り合った夢の物語である。
- 蔦重栄華之夢噺:蔦重の栄華は、夢へと向かってゆく物語である。
今回は乃と之の漢字を元に、大河べらぼうのサブタイトルに込められた意味を考察してきました。
こうして比べてみると、やはり蔦重栄華「乃」夢噺の方が、幼なじみとの絆が感じられますね。
正直ここまで観てきた後付けのような気がしなくもありませんけど、果たして作者はどこまで考えて乃の字を選んだのでしょうか。
想像を膨らませてみると、より一層大河ドラマが楽しめると思います!
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