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【大河べらぼう】げにありがたき白眉毛の死因は?次の西ノ丸は誰に?ほか…4月13日放送の考察&レビュー

【大河べらぼう】げにありがたき白眉毛の死因は?次の西ノ丸は誰に?ほか…4月13日放送の考察&レビュー:3ページ目

げにありがたきは白眉毛……松平武元の思い

松平武元「見くびるな。わしがそなたを気に食わぬとはいえ、これを機に使い、追い落としなどすれば、まことの外道を見逃すことになる。わしはそれほど愚かではない」

田沼意次「愚かなるは、私にございました。どうか……お許しくださいませ」

たとえ嫌いな相手であろうと、より大きな義を貫くために度量を示した松平武元。先だって田沼意次が検校取締の献言を行った忠義を認めたことも、一因だったことでしょう。

松平武元「そなたの考えは好かぬ。『世の大事は、まずは金』それが当世であることは、わしとて分かる。しかし金というものは、いざという時に、米のように食えもせねば、刀のように身を守ってもくれぬ。人のように、手を差し伸べてもくれぬ。然様(さよう)に頼りなきものであるにもかかわらず、そなたも世の者も、金の力を信じ過ぎておるように、わしには思える」

本作におけるテーマとして描かれてきた「カネと欲望」。儲けたい・楽したい・得したい……そんな世相に対して、ずっと一線を画してきた松平武元のセリフは、現代に生きる私たちもまた肝に銘じるべきではないでしょうか。

生きた人間の口からこのセリフが聞けただけでも、今週の放送を観た甲斐があったと思います。一人でも多くの日本人が、私欲だけでなく公益に供する志をもって生きようと思えれば、日本の未来は少しずつでも開けていくはずです。

ちなみに松平武元は安永8年(1779年)7月25日に61歳で世を去りましたが、その死因が暗殺とは分かっていません。

4ページ目 次の西ノ丸は誰に?

 

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