
大河ドラマ「べらぼう」で遊女の爪がほんのり赤いことに気が付いた?〜 江戸時代の化粧と「紅色」:2ページ目
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目元に、口に、頬に、爪にと、長い間日本では化粧といえばほぼ赤しかありませんでした。今は多彩な色があるとはいえ、色付きリップやルージュのことを「口紅」と総称するのも、そのゆえんでしょう。
目の端に紅を塗ることは「目弾き(めはじき)」と呼び、歌舞伎役者の舞台化粧でしたが、それを町人女性が真似るようになったそうです。遊女もきりっと真っ赤なアイラインをひいていますね。しかしあれだけ濃く塗ることができるのは、お金をかけている証。
紅花に含まれる色素は0.1~0.3%と僅かで、「紅一匁金一匁(べにいちもんめ きんいちもんめ)」と呼ばれるほど大変高価でした。庶民は薄く伸ばしたり、いろいろと工夫して長持ちさせていたようです。
毎週、どのような江戸の流行りが繰り広げられるか、ドラマから目が離せませんね。
目元と唇に紅をさした女性
トップ画像:「模擬六佳撰 小野小町」一陽斎豊国・江戸時代末期
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