「りんご」は日本古来のもの?欧米のもの?誰が、いつから栽培したの…?日本りんご史に迫る【後編】:2ページ目
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最古のりんごの樹
ところで、日本国内には「ふじ」の最初の原木が今でも残っています。
りんごは、元の樹の枝を切って接ぎ木苗を作って、そこからどんどん増やしていきますが、そうやって増えていった「ふじ」の最初の遠いご先祖様であり、始祖であるわけです。
1939年、青森県藤崎町にあった農林省園芸試験場で「国光」のめしべに「デリシャス」の花粉を受粉させて、2004粒の種子が作られました。そのその種子から育った968本の中から最終的に選ばれた一本です。
これは2015年時点で76歳。1961年に岩手県盛岡市にある研究施設に移植され、今も大切に育てられています。
また、青森県には日本で最も古いリンゴの木もあります。1878年に植えられた135歳(2015年時点)のリンゴで、今でも実がたくさんなっているとか。
植物の生命力と、それを保つ農家の努力はすごいものです。
参考資料:
安田守『調べる学習百科 りんごって、どんなくだもの?』2017年12月31日発行、岩崎書店
画像:photoAC,Wikipedia
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