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【光る君へ】人の不幸は蜜の味?夫の愛人に嫉妬した道綱母(財前直見)のエピソード

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町小路の不幸を喜ぶ道綱母

そんなこんなしている内に、町小路が妊娠したという報せが耳に入りました。

兼家は彼女のために新居を用意してやり、牛車に同乗して道綱母が住む邸の前を通り過ぎます。妻として、これほどの侮辱ほありません。

「悔しい!あの女、〇ねばいいのにっ!」

地団駄を踏んでいる内に町小路は男児を出産。これで彼女の地位はますます磐石になるかと思いきや、そこが男の勝手なところ。

恋人から母親になってしまった町小路から興味を失った兼家は、次第に足が遠のいたと言うのです。

これを聞いた道綱母の喜びようと言ったら……。

「ホーホッホッホ、ザマァご覧あそばせ!私が今まで苦しんで来たように、悶えのたうち回るがよいわ!(意訳)」

町小路が飽きられたからと言って、自分の立場が向上する訳でもないのに……。

そうこうしていると、翌年には町小路の生んだ男児が夭折してしまいました。

同じ母親として、流石にちょっと気の毒かも……と思うとでも思ったか!道綱母の筆鋒は、その鋭さを増すばかりです。

「今までちょっとチヤホヤされたからって、調子に乗りすぎなのよ!あぁ~、せいせいするわぁ~っ!(意訳)」

という道綱母の胸中が彼女の『蜻蛉日記』に記されています。

何とまぁ陰湿な……そんなんだから兼家に嫌われたんじゃなかろうか……そう思わずにはいられません。

終わりに

その後も道綱母は、やれ危篤だの出家するだの騒ぎ立て、兼家の気を惹こうと必死でした。

……しかし迫真の演技も虚しく、決定的な復縁を見ないまま二人は離婚してしまいます。

NHK大河ドラマ「光る君へ」で道綱母が初登場した時点では、既に二人は夫婦関係にありませんでした。

※しきりに我が子の藤原道綱(上地雄輔)を推していたのは、ドラマの演出です。

いつか『蜻蛉日記』を実写化したら、一定層に人気が出そうな気もしますね!

※参考文献:

トップ画像:財前直見さんが演じる藤原寧子(光る君へ 公式ページより)

 

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