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鎌倉殿・源頼朝の死因「暗殺説」は素人考え!?そして様々な病死説…研究者はこの問題をどう考える

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目下、有力とされているのは糖尿病原因説です。鎌倉時代に書かれた近衛家実の『猪隈関白記』に、頼朝は「飲水の重病」(現在でいう糖尿病)だったと記されているのが、その一番の根拠となっています。

落馬によるケガがもとで持病の糖尿病が悪化し、亡くなったとみる研究者もいます。

それ以外の説としては脳卒中説、あるいは受傷後の破傷風説など、いろいろありますが、中には頼朝が水を飲んだことが原因で死亡したとするものもあります。

というのは、落馬は脳虚血発作によるものでいったんは回復したものの、療養中に水を誤嚥し、肺炎から敗血症をきたして死亡したのではないかというものです。

この説によるならば、頼朝の死は今でいう誤嚥性肺炎だったということになるでしょう。

暗殺説は「素人考え」

暗殺説について考える際に注意しなければならないのは、『吾妻鑑』には、あくまでも頼朝の死に関する詳細な内容が「記載されていない」というだけで、暗殺を示唆するような文言は一切存在しないということです。

何も記載されていないという状況から「暗殺だったに違いない」と推測するのはあくまでも憶測にすぎず、学術的な視点から見れば結局のところ「正式な死因は不明」と考えるしかありません。

明確な証拠や手掛かりもないままに暗殺説に飛びつくのはある種の陰謀論ですし、実際、日本史学界でも、本能寺の変や坂本龍馬暗殺事件の「真相」「黒幕」の話題について盛り上がるのは素人と見なされる傾向があります。

源頼朝の死については、まともに考えれば暗殺説は単なる空想に過ぎませんし、さまざまな史料を参照すれば「病死」説が一番有力だということになるでしょう。

参考資料:
テーマパーク8020
nippon.com

画像:photoAC,Wikipedia

 

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