【光る君へ】実際には赤染衛門とおしどり夫婦だった大江匡衡(谷口賢志)とは何者?その生涯をたどる:2ページ目
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名国司と讃えられるが……。
学問で名声を勝ち取った匡衡は、3度にわたって尾張守(おわりのかみ。国司長官)として現地に赴任しました(後の2度)。
現地では大江川開削(灌漑用水の開発)と尾張国学校院の再興など善政に努め、領民たちは名国司として讃えたと言います。
しかしよる年波には勝てず、長和元年(1012年)7月16日に61歳で卒去しました。
学問と政治では名声を勝ち取った匡衡でしたが、出世面では公卿(三位または参議以上)の悲願は果たせずに終わったのです。
終わりに
今回は赤染衛門の夫・大江匡衡について、その生涯を駆け足でたどってきました。
恐らく「光る君へ」では、表面上はおしどり夫婦だけど、その実態は……という描き方がされるのでしょうか。
「男なんか、そんなもんよ。ハッ!」という嘲笑が聞こえてくるようです。
意外性を狙ったキャラクター描写も面白いのでしょうが、そうちょいちょい登場する有名人物でもない=イメージの刷新が難しいため、できれば不名誉なイメージ付けは控えて欲しく思います。
ともあれ、大河ドラマではどんな活躍を見せてくれるのか、谷口賢志の演技に期待しましょう!
※参考文献:
- 後藤昭雄『人物叢書 新装版 大江匡衡』吉川弘文館、2006年3月
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