どんだけ大きいの!清少納言『枕草子』より、大木を扇にするほど?の高身長だった僧侶・定澄【光る君へ】:2ページ目
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やがて月日は流れ、定澄が山階寺(興福寺)の別当となった祝いの儀式で、成信は定澄の姿を目にして驚きます。
ただでさえ背丈が高い定澄が、さらに屐子(けいし)を履いているものだから、見上げて首が痛くなるほどでした。
いやはやこれは……成信が面食らっていると、清少納言がやってきてからかいます。
「なぜ枝扇を定澄僧都に貸してあげなかったのですか?」
これを聞いて成信は苦笑い。「まったく、余計なことばかり覚えておるな」と。
世に「定澄僧都に袿(うちき)なし、すくせ君に衵(あこめ)なし」と言うが、まったくその通りだと思う。
……ということでした。
終わりに
背の高い定澄が袿を着ても、丈が足りないので袿となりません。その一方で背の低いすくせ君(詳細不明。すひせい君とも)が衵を着ても、丈が余りすぎて衵の役目をなしません。
そんな慣用句が出来るほど、定澄は背が高かったのですね。
実際どれほどの高さだったのかは不明ですが、かなり堂々としたいでたちだったことでしょう。
果たしてNHK大河ドラマ「光る君へ」では、定澄がどんな活躍を描くのか、赤星昇一郎の演技に期待ですね!
※参考文献:
- 石田譲二 訳注『新版 枕草子 上巻』角川ソフィア文庫、1979年8月
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