浄瑠璃や歌舞伎の演題として取り上げられ、現在も伝説の大泥棒と語り継がれる石川五右衛門。彼が「釜茹での刑」で処刑されたというのは有名なエピソードです。
Japaaanでは、以前もこの件について、取り上げたことがありました。
息子ごと釜茹で処刑された大泥棒・石川五右衛門、実際の刑は釜茹でではなかった?
講談や歌舞伎での創作がまるで史実かのように勘違いされて長年伝わることもよくあります。これからお話しする石川五右衛門の最後についても勘違いされたまま伝えられている事例の一つです。天下の大泥棒・石川五…
五右衛門が活躍したのは、豊臣秀吉の時代とされています。
ですが、彼について記された史料は少なく、詳細は明らかになっていません。
わずかに、スペインの貿易商アビラ・ヒロンの『日本王国記』や儒学者・林羅山が編纂した『豊臣秀吉譜』には五右衛門の処刑される模様が綴られています。
これらの記述から、どうやら五右衛門という人物が実在し、釜茹でにされて殺されたという話は事実のようです。
しかし、いくら盗賊だったとはいえ、当時の刑罰の在り方からしても厳しすぎるのではないでしょうか。通常ならば、斬首程度で済む話だと思われます。