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大和絵や浮世絵のようなタッチで緻密に描く「山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ」が開催中です!

大和絵や浮世絵のようなタッチで緻密に描く「山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ」が開催中です!

2月21日から、茨城県の水戸芸術館で「山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ」展が開催中。

山口晃さんは東京生まれ群馬県高崎市育ちの現代美術家。まるで大和絵や浮世絵のようなタッチで緻密に書き込まれた画風が印象的です。

馬をかたどったバイクに武士を乗せたり、超高層ビルと日本家屋を組み合わせたり、彼の作品は自由でユーモアにあふれた発想で描かれています。単に可笑しみだけを求めているのではなく、美術や歴史に対する深い造詣があるからこそ生み出される作品。これまでには書籍の装丁や広告、パブリックアートなども数多く手がけ、2012年には平等院にある養林庵書院に襖絵が奉納されたり、成田空港の出発ロビーなどに作品が設置されています。

本展では様々なカタチ、サイズのギャラリーが縦に連なるという同館の特性を活かして、順路に沿って進むと一部屋ごとに作品世界が展開してゆくような展示構成となっています。まるで、作家の思考過程を辿っているかのよう。夢と現の間を行ったり来たりするような、作家の世界観を体験することができます。大作《続・無残ノ介》は、50mの展示室を生かして一気に展示。出口にも新作のインスタレーションが展示されているそうです。

会期中には、山口晃が作品や展覧会について語る「アーティスト・トーク」や、お客様からいただいたお題で、その場で山口晃が絵を描く「お絵描き道場」などなどの関連プログラムが多数開催されますよ。

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前に下がる 下を仰ぐ 2014 紙に鉛筆、ペン、水彩、墨 36.6 x 28.9 cm ©YAMAGUCHI Akira,Courtesy Mizuma Art Gallery

0250_1423714058子の字引留行形柱 2010 紙にペン、水彩 35 x 24 cm 個人蔵 撮影:宮島径© YAMAGUCHI Akira, Courtesy Mizuma Art Gallery
0250_1423714579『忘れじの電柱』2012 インスタレーション(既存の柱を使用した電柱) ミクストメディア サイズ可変 Work created with the support of Fondation d’entreprise Hermès © Nacása & Partners Inc. / Courtesy of Fondation d’entreprise Hermès © YAMAGUCHI Akira, Courtesy Mizuma Art Gallery

20150213-yamaguchiakira03_v『無残ノ介(部分)』2004 カンヴァスに油彩、水彩 65×320cm 個人蔵 撮影:宮島径 ©YAMAGUCHI Akira, Courtesy Mizuma Art Gallery

会場の水戸芸術館は、高さ100メートルの塔がシンボルの、コンサートホール、劇場、現代美術ギャラリーの3つの専用空間で構成された複合文化施設です。水戸市といえば、梅まつりも有名。水戸を訪れるには絶好のシーズン。期間中に、併せて巡ってみてはいかがでしょうか。

山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ

会期:2015年2月21日(土)~5月17日(日)
会場:茨城県 水戸芸術館 現代美術ギャラリー
時間:9:30~18:00(入場は17:30まで)
休館日:月曜(ただし5月4日は開館)
料金:一般800円

 

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