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あの柳田國男もディスるほど!?誇張のクセが強すぎた江戸時代の不思議な旅行記『遠山奇談』が興味深い

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『遠山奇談』の中身は不思議がいっぱい

『遠山奇談』は、建築用材を探しに遠山にやってきたことを物語風に書いたものです。搬出された木材の数や総費用などが詳細に書かれていたり、地名などは現代の人でもわかるものがあるなど、リアリティもあります。

しかし一方で、「山中で3mものヒキガエルに出会った」「白い毛むくじゃらの怪獣に遭遇した」「翼が3mもある鳥におどろいた」「背が5mもある大男がいた」「月のように光る目でにらむ大蛇に遭遇した」など、不思議な鳥獣がたくさん登場。

こうした表現が誇張と考えられ、学者からの評価はいまいちでした。民俗学者の柳田国男は「まことに心掛けのよろしくないいやな本」と厳しい評価をしています。

今では「町おこし」に

上記の通り、学者からの評判はあまりよくありませんでしたが、現在ではこの『遠山奇談』を使って町おこしをしようという動きも出ています。長野県飯田市では、有志で「遠山奇談で地域おこしを進める会」が発足しています。

いかがでしたか?この記事が、みなさんが少しでも日本文化や歴史の面白さに興味を持つきっかけになれば嬉しいです。

画像出典:九州大学附属図書館  九大コレクションより。パブリックドメイン

 

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