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乱れた男女関係に紫式部も苦悩!?平安時代、宮中に仕える「女房」は必ずしも名誉ある仕事ではなかった

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紫式部の「欠勤」の理由は?

上記のような理由からか、紫式部も宮仕えを始めてから間もなく、突然実家へ帰ってしまってそのまま半年以上も「引きこもり」の状態になっています。

『紫式部日記』を読むと、彼女の「欠勤」の原因は宮中の人間関係にあったのではないかと推測できますが、もしかすると、今述べたように宮仕えという職場環境ならではの苦悩・苦痛があったのかも知れませんね。

初出仕から2~3年が過ぎた寛弘5 (1008)年の秋、式部は次のように呟いています。

今より後のおもなさは、ただなれになれすぎ、ひたおもてにならむやすしかしと、身のありさまの夢のやうに思ひ続けられて、あるまじきことにさへ思ひかかりて、 ゆゆしくおぼゆれば、目とまることも例のなかりけり。

(これから私も厚かましくなって、ただ宮仕えに慣れに慣れすぎて、男性と直接、顔を合わせることも平気になるのだろうと、我が身のありさまが夢のように思い続けられて、あってはならないことまで想像してしまって、怖くなってしまい、いつものことながら眼前の儀式も目に入らなくなってしまった)

先に述べたような、「直面」のがもたらす苦痛のことを知ってからこの文章を読むと、当時の彼女の気持ちがより深く理解できる気がします。

参考資料:
歴史探求楽会・編『源氏物語と紫式部 ドラマが10倍楽しくなる本』(プレジデント社・2023年)

 

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