明治時代、日本の犯罪史上初めてのピストル強盗事件を起こした犯罪者「清水定吉」とは:2ページ目
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清水は呼び止めには素直に応じたものの、右手は懐に入れたまま。小川巡査が「その手を出せ」と命じると、忍ばせていた短刀で巡査をいきなり斬りつけたといいます。小川巡査は短刀と発砲による重傷を負いながら、浜町河岸で清水の捕縛に成功。
その後、怪我も回復し、二階級特進で警部補に昇進しますが、四か月後に傷が悪化、1887(明治20)年4月26日、24歳の若さで殉死しました。清水には死刑判決が下され、同年9月に処刑されました。
こうして日本の犯罪史上初めてのピストル強盗事件は、幕を下ろしたのでした。この事件は後に、これまた初の国産映画の題材にもなり、「ピストル強盗清水定吉」として、全国各地の映画館で上映されたそうです。
参考
- 合田一道、犯罪史研究会『日本猟奇・残酷事件簿』(2006 扶桑社)
- 『別冊歴史読本・日本猟奇事件白書』(1988 新人物往来社)
トップ画像: スミス&ウェッソン (Wikipediaより)
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