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「江戸時代は平和」だって?そんなの大間違い!現代に通じる悪党らの卑劣な詐欺事件【後編】
長期間に渡って戦争がなかったため「平和な時代」だという印象を持っている人も多い江戸時代。しかしながら「人を騙して金品を巻き上げる」さまざまな詐欺が存在していました。
【前編】では、役人のふりをした人間、もしくは本物の役人がゆすりたかりを行う犯罪や、システマチックにグループで行う犯罪など、そのまま現代にも当てはまるケースをご紹介しました。
「江戸時代は平和」だって?そんなの大間違い!現代に通じる悪党らの卑劣な詐欺事件【前編】
世の中にはびこる「オレオレ詐欺」のような悪質犯罪は、メディアや警察が注意喚起を繰り返しても、手を替え品を替えやり口を変えるので騙される人が後を絶ちません。ITが発達した現代ならではのような感じ…
【後編】でも、愛人斡旋詐欺や生首詐欺など驚きの事件をご紹介しましょう。
将軍の御落胤だと名乗り金を募る
8代将軍・徳川吉宗の時代の話。紀州生まれの山伏・天一坊 改行は、「自分は吉宗の御落胤だ」と称して裕福な商家などから献金を受けたり、仕官の口を求める浪人たちを集めて金品をだまし取ったりなどの行為を繰り返していました。
結局、天一坊は捕らえられ品川の鈴ヶ森刑場にて処刑されてしまったのですが、「天一坊事件(てんいちぼうじけん)」として、その後、この事件は講談・歌舞伎「大岡政談」に取り入れられ世間に広まることとなったのです。(実際は大岡忠相が「お裁き」をしたものではないそうです。)
天一坊は、昔から亡き母に「お前は高貴な血を引いている。“吉”の字を大切にしなさい」と繰り返し言われていたため、「自分の父親は吉宗だろう」と思い込んでしまったと伝わっています。
天一坊事件の影響か、享保時代には葵の紋を付けたり、徳川の姓を名乗ったりして金品を騙し取る詐欺事件が相次いだそうです。他人を騙ってお金を巻き上げる詐欺は、現代でも共通していますね。
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