味わいに世界中がぞっこん!「ドーナツ」が日本で巻き起こしたブームとその歴史:2ページ目
アメリカで発展を遂げて
ドーナツは、その手軽さからあっという間にアメリカ中に広まりました。有名な話ですが、第一次世界大戦中に、救世軍の女性たちが現地のアメリカ兵にドーナツを配ったところ大人気で、戦争が終わるまでに100万個が配られたと言われています。
ちなみに、穴の空いたドーナツがどのような経緯で誕生したのかは諸説あります。アメリカでは胡桃が手に入らなかったので、本来なら胡桃を乗せる場所に穴を空けるようになったとか、船乗りが総舵輪にパンを引っかけられるように穴をあけた、など…。
その後、1870年代になるとドーナツの大量生産が可能となり、1950年頃にドーナツ店がアメリカ各地に登場します。当時流行だったのは、ケーキ生地を揚げたミルクドーナツでした。
では、日本はどうだったのでしょうか。基本的に、日本とアメリカは戦前から関係も良好だったので、ドーナツのレシピもかなり早い時期から知られてはいたようです。
ドーナツはシンプルな料理なので家庭でも作りやすく、また牛乳・卵・小麦粉・砂糖が生み出す素朴な味わいも親しまれていました。