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「鎌倉殿の13人」義時のラストにも言及…北条ファミリーと振り返る舞台裏トークSP 振り返り

「鎌倉殿の13人」義時のラストにも言及…北条ファミリーと振り返る舞台裏トークSP 振り返り:3ページ目

「全部僕のせいにしていいよ」大泉洋かくほざけり

小栗旬のマスク(落書き)と共に紹介された「#全部大泉のせい」。物語の前半で冷酷な独裁者として視聴者のヘイトを買っていた大泉洋(源頼朝役)。

第15回放送「足固めの儀式」以降、多くの御家人を粛清したのがその理由でした。

大泉が悪い、大泉が殺さなければ、何もかも「全部大泉のせい」……何ならその死後、ダークに染まって行った義時の所業までもが「大泉のせい」。だって、義時は頼朝からすべてを学んだのですから。

役どころのみならず、中の人まで恨まれ憎まれしてしまった大泉洋。しかし彼はすべての視聴者を受け止め、優しく包み込める最強の男なのです。

他の役者さんだったら、とうてい耐えきれない。でも僕なら大丈夫。だから「全部僕にしていいよ」と度量の大きさを見せつけました。

「ほざきおったな」

「(話が)うるさい、長い」

VTRにさんざん文句を垂れながら、皆さん実に楽しげでした。

続いては第15回放送で頼朝に粛清されてしまった上総介広常を演じた佐藤浩市。SNSでは#上総介を偲ぶ会 30,000ツイートをはじめ、無心に「ブエイ(武衛=頼朝)」を愛する姿が惜しまれました。

死後に鎧から出て来た起請文。無学だった(※大河ドラマの創作です。念のため)広常が一生懸命床に這いつくばるように書いた場面は、棟方志功のオマージュとのこと。

台本になかったその描写は、いかに広常のひたむきさを表そうと心血を注いだかが伝わってきますね。

そして源義経を演じた菅田将暉。破天荒なキャラクターを演じた彼は、義経を「生き急いだロックミュージシャン」のように表現。

従来の「悲劇の貴公子」から「純粋すぎたが故に破滅した天才」とイメージを改めた方も多いのではないでしょうか。

義姉・政子を母のように慕って膝枕をおねだり(無理矢理)するシーンに大層叱られ、おじさん助監督の膝でさんざん練習させられたエピソードや、クランクアップ後に静御前を演じる石橋静河の舞を見学したエピソードなどが語られます。

史実で義経が観ることの出来なかった静御前の舞。命を懸けて自分への愛情を表現し尽くす妻(静御前)と、それを見届けた夫(義経)。なかなかにエモーショナルな情景ですね。

こうして振り返ると、もっと色んな皆さんの話を聞きたくなってしまいます。

次週は第39回放送「穏やかな一日」

そして在りし日の思い出を振り返る最後に登場した辻萬長。彼は当初、伊東祐親を演じる予定でしたが、撮影途中で亡くなってしまいました。

だから浅野和之が演じ切ったのですが、辻氏の演じる祐親もこれがまたよい祐親ぶりで、もっと見たかったと惜しまれます。

全体を通して最後まで展開を知っている(台本をもらっている=最後まで生き延びる)小栗旬・小池栄子・坂口健太郎に対して、既に退場して台本を持っていない坂東彌十郎・佐藤二朗の反応は視聴者のそれ。本気で知りたそうでしたね。

さて、箸休めも終わったところで次週の第39回放送は「穏やかな一日」。ここまでご覧になった皆さんならお察しの通り、まったく穏やかではない展開が続きます。

いよいよクライマックスへ突入していく「鎌倉殿の13人」、最後まで見届けていきましょう。

 

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