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どうか恩賞を…頼朝挙兵以来の古参勇士・天野遠景が訴えた武勇伝を紹介【鎌倉殿の13人】

どうか恩賞を…頼朝挙兵以来の古参勇士・天野遠景が訴えた武勇伝を紹介【鎌倉殿の13人】:2ページ目

伊東祐親を生け捕りにする

伊東次郎祐親法師。爲属小松羽林。浮船於伊豆國鯉名泊。擬廻海上之間。天野藤内遠景窺得之。令生虜。今日相具參黄瀬河御旅亭……。

※『吾妻鏡』治承4年(1180年)10月19日条

石橋山の惨敗からおよそ2ヶ月弱、見事に捲土重来を果たした頼朝は、京都から攻めてくる平家の追討軍を迎え撃ちます。

そんな中、遠景は平家に合流しようとしていた伊東祐親(演:浅野和之)を生け捕りにして頼朝へ引き渡しました。

命ばかりは助けられた祐親でしたが、恥辱に耐えられず養和2年(1182年)に自害。『曽我物語』では処刑されたと言います。

一条忠頼を暗殺

……天野藤内遠景承別仰。取太刀進於忠頼之左方。早誅戮畢。此時武衛開御後之障子。令入給云々。其後。忠頼共侍新平太。并同甥武藤与一及山村小太郎等。自地下見主人伏死。面々取太刀。奔昇于侍之上。縡起於楚忽。祗候之輩騒動。多爲件三人被疵云々。既參于寢殿近々。重成。重朝。結城七郎朝光等相戰之。討取新平太。与一畢。山村者擬戰遠景。相隔一ケ間。取魚板打之。山村顛倒于縁下之間。遠景郎從獲其首云々。

※『吾妻鏡』元暦元年(1184年)6月16日条

甲斐源氏の有力者・一条忠頼(演:前原滉)を粛清するため、躊躇っている工藤祐経(演:坪倉由幸)に代わって背後からバッサリ。

「てめぇ、何しやがる!」

庭先に控えていた忠頼の郎党たちとも戦い、最後は巨大な俎板(まないた。現代のものとは違い、足の着いた小さなテーブル状のもの)を振り回してぶっ飛ばしました。

使えるものは何でも使って勝つのが坂東武者、その面目躍如と言ったところでしょうか。

3ページ目 平家追討の大功を賞される

 

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