女性の出入りは厳しく監視!江戸時代の吉原遊廓の入口「大門」は見張りだらけだった:2ページ目
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四郎兵衛会所
面番所の向かい側、門を入った右手に四郎兵衛会所という板屋根の小屋がありました。
ここには番人が常駐していました。こちらは何を見張っていたのかというと、女性が大門を出入りするのを監視していたのです。
男性の場合は登楼する客であろうが商品をかついで売りに来る商人であろうがただの冷やかしの見物客であろうが誰でも出入り自由だったのですが(だからこそ犯罪者の監視が必要でした)、実は女性の出入りは誰であっても厳しく監視されていました。
具体的には、あらかじめ茶屋で通行書となる切手を手に入れておく必要があり、大門を通る際には四郎兵衛会所の番人に見せなければなりませんでした。切手を持っていない女性は大門から外に出る事ができなかったのです。
ここまでしてでも遊女の逃亡を防がなくてはならないほど、遊女の逃亡は絶えなかったという事、そして吉原が女性にとってつらい場所だったという事の実証でしょう。
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