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長寿には虎の脳みそが効く!?戦国武将・加藤清正らの朝鮮出兵で半島の虎が乱獲されたその理由

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「長寿」にこだわった秀吉

明との戦が長期化する中、明と朝鮮の国境付近にまで進出していた清正たち。しかし軍勢が山のふもとで陣を構えていると大きな虎が2日連続で襲ってきました。これに怒って、清正は火縄銃で虎を退治したといいます。

ちなみに、「加藤清正は槍で虎と戦った」というカッコイイ伝説がありますが、本当は銃で仕留めたというのが本当のところらしい、と言われています。

当時の朝鮮には、アムールトラやシベリアトラが多く生息していました。仕留めた虎の肉は、健康のためにと秀吉の元に塩漬けにして送られました。

そしてこの頃の秀吉は、「長寿には虎の脳みそが効く」と信じていました。彼がその健康法を知ったから虎の肉が送られるようになったのか、それとも虎の肉が送られるようになったことでその健康法を知ったのか、前後の関係は不明ですが、とにかく彼は長生きのために虎の肉を欲していたのです。

彼がそれほど長生きにこだわったのは、息子の秀頼が生まれたためでもありました。

また当時、朝鮮へ出兵していた武将たちは苦戦を強いられていました。そのため、秀吉のご機嫌を取ろうと虎狩りに躍起になっていたとも言われています。

黒田長政や島津義弘も虎の肉や皮を秀吉に送っていたのは先述の通りです。しかし、あまりにも虎の肉がたくさん送られてくるようになったため、「これ以上送ってくるな」という命令が出されてしまったとか。

実際、この乱獲によって、朝鮮半島の虎は激減しました。

そして残念ながら、秀吉は61歳で没しました。この没年を見ると、虎の肉が「長寿」という程の効果をもたらしたとは思えませんが、実際のところ、どれくらいの健康効果があるんでしょうね?

 

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