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「鎌倉殿の13人」いよいよ落馬は近い?頼朝に死期せまる…第25回放送「天が望んだ男」予習

「鎌倉殿の13人」いよいよ落馬は近い?頼朝に死期せまる…第25回放送「天が望んだ男」予習:2ページ目

頼朝が落馬した理由は……

時は建久9年(1198年)7月。病床に臥せっていた稲毛重成(演:村上誠基)の妻が、懸命な看病もむなしく亡くなってしまいました。

愛妻を喪った重成は悲しみのあまり、菩提を弔うために出家します。彼女は北条時政(演:坂東彌十郎)の娘で政子(演:小池栄子)の妹。大河ドラマでは“あき(演:尾崎真花)”という名前で登場していますね。

劇中では今ひとつパッとしない印象の重成ですが、これでも歴戦の勇士であり、武蔵国の有力豪族(畠山重忠の従弟)でもあります。あきを喪った後も登場するはずなので、今後の活躍を(亡き妻のためにも)期待したいところ。

さて、その年の12月。重成は“あき”の追善供養にと相模川に橋を架けました。人々のためになる功徳を積むことで、冥土の“あき”がますます成仏できようと言うものです。

そこへやって来た頼朝。重成はじめ御家人たちとすっかり楽しんだ帰り道、八的原(やまとがはら)という場所を通りがかりました。

「あれは……?」

見ると死んだはずの弟・源義経(演:菅田将暉)と殺したはずの叔父・源行家(演:杉本哲太)の姿が。怨霊が化けて出たのでしょう。

「まったく、さっさと成仏すればよいものを……」

義経たちを無視して鎌倉への家路をたどる頼朝。すると稲村崎(いなむらがさき)の海上に、壇ノ浦に沈んだ安徳天皇(演:相澤智咲)の姿が。

さすがの頼朝も安徳天皇のお怨みをこうむっては身心を保つことが出来ずに昏倒。乗っていた馬から転げ落ちてしまったのでした。

「誰か……誰か!」「鎌倉殿、お気を確かに……!」

そばの御家人たちが必死に助け起こし、鎌倉御所へ運んで治療したものの回復せず、年が明けて建久10年(1199年。後に改元して正治元年)。

「もはや回復の見込みもありますまい……意識も戻らぬが、ご出家いただいた方が……」

かくして1月11日、頼朝は出家しました。仏の道に帰依することで、生前の罪業が赦されるという思想によるものです。

これまでさんざん人を殺しておいて、死ぬ間際に出家したから赦されるというのもどうかとは思いますが……ともあれ平安・鎌倉時代とは、そういう時代でした。

そして建久10年(1199年)1月13日。頼朝は53歳で生涯に幕を下ろします。源氏の御曹司から流人へ転落し、そこから武士の棟梁として世を治めるに至った波乱の生涯。偉大なカリスマを喪い、人々は悲しみにくれます。

政子は悲しみのあまり出家し、亡き夫の菩提を弔うこととなったのでした。

3ページ目 頼朝は「なぜ・どのように」落馬するのか

 

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