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知られざる鎌倉温泉郷…鎌倉殿こと源頼朝も愛した隠し湯伝説を紹介!

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頼朝や御家人たちも愛用

そんな温泉の情報を聞きつけた頼朝は、合戦で傷ついた御家人たちを治療させたほか、自身も日頃の疲れを癒していたとか。

「いやぁ、あの時は死ぬかと思ったよ」

「その程度の怪我で良かったのぅ」

なんて会話や談笑がこだましていたのかも知れません。

かつては鎌倉五山の第二位・円覚寺(えんがくじ。北鎌倉駅のすぐ前)の僧侶たちも湯治に来ていたと言います。

やがて明治時代に入り「マッチの火が水に引火した」ことから、ラジウムを含んでいることが判明。

このころ温泉旅館「山崎園」が開業。背後にそびえる天神山(北野神社)の尾根に建立された四国八十八ヶ所の石仏と相俟って、ちょっとした観光名所として賑わったと言います。

「鎌倉で温泉に浸かってくる」

そんな会話が、昭和初期(戦前)まで聞かれたということです(一説にはバクチ宿だったとも)。

終わりに

その後いつしか山崎園は廃業、鎌倉に温泉が湧いていたことを知っている人もすっかり少なくなりました。

現地はどう見てもただの住宅街、わざわざ行っても面白いことはほとんどないでしょう。

ただし、天神山の尾根に建立された四国八十八ヶ所の石仏はまだ残っています。往時の賑わいを偲ぶ便(よすが)として、お参りしてみるのも一興ではないでしょうか。

アクセス
湘南モノレール線「富士見町」駅から徒歩10分

※参考文献:

  • 鎌倉市教育委員会『かまくら子ども風土記』鎌倉市、2019年3月
  • 鎌倉市教育委員会 編『としよりのはなし』鎌倉市教育委員会、1984年12月
 

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