【鎌倉殿の13人】ハニートラップ失敗!渡邉梨香子が演じる常(つね)、史実のモデルは誰?:3ページ目
終わりに
以上“常”が嫁いだであろう下河辺政義について、その生涯をたどってきました。
彼女本人については、実名を含めて記録が残っていないため、特にこれといったトラブルもなく政義に添い遂げたと見て問題ないでしょう。
(常という名前は、恐らく義経の「つね」程度の理由で命名されたのではないかと推測しています)
しかし、もしも“常”が(大河ドラマの創作であろうとは言え)範頼に嫁いでいたら、彼女はどんな運命をたどっていたのでしょうか。
範頼は頼朝に忠義を尽くしたものの、つまらぬ言いがかりで伊豆修善寺へ幽閉され、建久4年(1193年)8月17日に暗殺されてしまいます(諸説あり)。
劇中においても、別に範頼に好意を持った訳ではなさそうなので「嫁がなくてよかったですね」と思うばかりです。
恐らく下河辺政義が大河ドラマに登場することはないでしょうが、さすがに出番がこれっきりということもないでしょう。
渡邉梨香子さんが演じる“常”が今後どういう場面にどういう立場で登場するのか、これからも注目したいですね!
※参考文献:
- 埼玉県立歴史資料館 編『中世武蔵人物列伝』さきたま出版会、2006年3月
- 佐藤和彦ら編『吾妻鏡事典』東京堂出版、2007年8月