【日本語の美しさ】雪洞と書いて「ぼんぼり」と読むのはなぜ?その語源を紹介します

♪あかりをつけましょ ぼんぼりに

お花をあげましょ 桃の花……♪

※サトウハチロー作詞「うれしいひな祭り」

3月3日は雛祭り。女の子の成長と幸せを祈る大切な年中行事の一つですね。

ところで、ぼんぼりとは漢字で雪洞と書きますが、なぜこの字を当てるのでしょうか。そもそも何で「ぼんぼり」という名前なのでしょうか。

白い雪の中から洩れる、やわらかな光

ぼんぼり(雪洞)の語源については、「ほんのり」や「ぼんやり」に通じるとされています。紙の覆いに包まれた灯りが外側を「ぼんぼり」と照らすことから来ているようです。

また、ぼんぼりに雪洞の漢字を当てるのは、灯りを囲う白い紙を雪洞(せつどう。かまくら)になぞらえたためと言われます。確かにかまくらの中から洩れる灯りは、ぼんぼりとやわらかな明るさですね。

他の説としては、茶道で用いる雪洞(せっとう)にヒントを得たとも言われています。これは木や竹の枠に紙を張って茶炉の風よけに用いるものですが、灯りの方が茶道よりも必要性は高かったはず。

なので恐らく「ぼんぼり(雪洞)」の方が先にあって、その漢字をオシャレに「せっとう」と呼んで茶の湯に採り入れたのでしょう。

2ページ目 ぼんぼりは「雪灯」と書くことも

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