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【鎌倉殿の13人】弁財天からの贈り物?北条氏の家紋「三つ鱗」の由来を紹介

【鎌倉殿の13人】弁財天からの贈り物?北条氏の家紋「三つ鱗」の由来を紹介

一人残された時政の前には、大きな大蛇の鱗が三枚。これは霊験あらたかに違いないと喜んだ時政は、北条家の御守りとして鱗を持ち帰ります。

これが三つ鱗紋の由来ということです。

終わりに

さて、こうして弁財天の御加護をもって鎌倉幕府の執権となり、源氏将軍の断絶後も絶大な権力を握った北条氏。

しかし、末代の北条高時(たかとき)は政務を顧みず遊興にふけったため、後醍醐天皇(ごだいごてんのう。第96代)や新田義貞(にった よしさだ)、足利尊氏(あしかが たかうじ)らによって滅ぼされてしまいました。

奇しくも時政から数えてちょうど七代(7世代)後、弁財天の予言した通りになったのです(まぁ、結果から後づけの伝承を創作した可能性もありますが)。

【北条氏略系図】
1時政-2義時(子)-3泰時(孫)-時氏(曾孫)-5時頼(玄孫)-8時宗(来孫)-9貞時(昆孫)-14高時(仍孫)
※数字は執権の代数。ちなみに執権自体は幕府滅亡直前に交代して16代まで。

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でもちょくちょく目にする機会もあろう三つ鱗の家紋。見かけたら、北条時政と弁財天の約束に思いを馳せるのも一興でしょう。

※参考文献:

  • 高澤等『家紋大事典』東京堂出版、2021年12月
  • 田中大喜 監修『大河ドラマ 鎌倉殿の13人 北条義時とその時代』宝島社、2022年2月
  • 永井晋『北条高時と金沢貞顕 やさしさがもたらしさ鎌倉幕府滅亡』山川出版社、2009年10月
 

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