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天は我らに味方せり!木曾義仲の軍勢を撃退した水島の合戦「鎌倉殿の13人」

天は我らに味方せり!木曾義仲の軍勢を撃退した水島の合戦「鎌倉殿の13人」:2ページ目

さて、合戦が始まるとやがて空が暗くなり、太陽を覆い隠してしまいます。

「何だこれは?」「もしや、天のお怒りか!?」

正午ごろに日食が発生し、それを知らない木曾勢は混乱。一方の平氏方は、かつて都で暦の製作や天文観測を司る陰陽寮に関係が深かったことから、この日の日食を予測していたのでした。

「物を知らぬ田舎武士ども、さぞや慌てふためく事であろうよ」

合戦は陸と海から木曾勢を挟み撃ちにした平氏方が勝利を収め、木曾勢は総大将はじめ多大な犠牲を払い、這々(ほうほう)の体で都へと逃げ帰ったということです。

終わりに

合戦に限らず、昔から事業の成功には「天の時、地の利、人の和」が欠かせません。

都を追われた平氏方の存亡を賭けた一族の団結力(人の和)、自分たちが優位に立てる海上戦(地の利)、そして日食を利用して導いた勝機(天の時)。

水島合戦はまさに天地人を備え、一矢報いた平氏の意地と言えるでしょう。

やがて木曾義仲は鎌倉より攻めて来た源義経(みなもとの よしつね)らに滅ぼされ、平氏もまた壇ノ浦に散って行きました。

それまでに繰り広げられる多くの戦いについて、また改めて紹介できればと思います。

※参考文献:

  • 山下宏明ら校注『平家物語(三)』岩波文庫、1999年9月
  • 梶原正昭 編『平家物語必携』學燈社、1985年11月
 

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