1月16日(日)放送、2022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第2回あらすじを予習:3ページ目
お前はわしの頼りになる“弟”じゃ……挙兵への覚悟を固める義時
かつて十数年前、平治の乱に敗れて伊豆国へ流された時、頼朝公には安達盛長のように身辺の世話をしてくれる者や、比企尼のように支援してくれる者はいても、いざ事を起こすに際して有力な後ろ盾がいませんでした。
大望を果たすべく、伊東一族を利用せんと八重姫に近づいたもののアテが外れ、そこへ北条家が現れたのです。
(現れたと言うか、アンタが勝手に転がりこんで来たんだろうが、そもそも一応なりとも世話になってきた伊東家の娘に夜這いさえかけなければ、もう少しマシな扱いだったのでは……と思う視聴者は少なからずいそうですが、義時は我慢して話を聴きます)
平家政権打倒の悲願を成就せしむるために失敗は許されず、政子の婿として北条家の後ろ盾を得るべく接近していたのだ……とのこと。
頼朝 お前だけには話しておく。いずれ、わしは挙兵する。都に攻めのぼり、憎き清盛の首を取り、この世を正す。(85ページ)
やっぱり挙兵する気だったようで、更には朝廷を扶翼してこの日本国をあるべき姿に戻すと壮大な決意を語り、そのためには政子と北条家が必要なのだと告白しました。
(いや、カッコよく言ってはいますが、大志はともかくとして、その内容はかなりゲスいのでは……と思う視聴者は少なからずいそうですが、それでも義時は話に聴き入ります)
そしてトドメとばかり「兄にも話すな」と念押ししてから、
頼朝 小四郎。お前はわしの頼りになる“弟”じゃ。(85ページ)
源氏の棟梁に「わしの頼りになる“弟”」なんて言われたら、男であってもメロメロ……頼朝公の人誑し(たらし)スキルがここでも遺憾なく発揮されました。
かくして義時は頼朝公に惚れ込み、心からその挙兵につき従う覚悟を固めたのでした……とは言っても、その挙兵まであと5年弱、大河ドラマ的にはあと1回あるのですが、今暫しお待ち下さい。
※参考文献:
- 『NHK2022年大河ドラマ 鎌倉殿の13人 完全読本』産経新聞出版、2022年1月