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少しでも民に寄り添いたい…平安時代、臣籍降下を願い出た「明日香親王」のエピソード

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終わりに

なお、臣籍降下した明日香親王の長男である久賀三夏(こがの みなつ)は正五位下・信濃守、その弟の久賀三常(みつね)は従五位上・左兵庫頭として活躍。元皇族として恥じぬ奉公を果たしたことでしょう。

けっきょく明日香親王自身はは生涯皇族身分のままでしたが、常に民と寄り添い続けて三品・上野守にまで昇進、承和元年(834年)2月23日に世を去ったのでした。

長い歴史の中で、常に日本国民と共にあった皇室。明日香親王のみならず、無私に民の幸せを祈り続けられるその姿は、世界に誇る日本の宝と言えるのではないでしょうか。

※参考文献:

  • 森田悌『続日本紀(上)』講談社学術文庫、2010年9月
 

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