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目まぐるしい!神奈川県が廃藩置県から現代の形になるまでの歴史

目まぐるしい!神奈川県が廃藩置県から現代の形になるまでの歴史

このまましばらく時は流れ、明治9年(1876年)4月に足柄県は静岡県と神奈川県に分割され、旧相模国の部分が神奈川県に組み込まれます。一方、三多摩についてはそのまま維持し続けたため、この十数年が神奈川県の最大期となりました。

しかし広いのは結構ですが、南端の三浦半島から北端の奥多摩町まで同じ県ですよ、と言われても、なかなか同郷意識は育みにくかったことでしょう。

その後、三多摩地域が神奈川県から東京府に編入されたのは明治26年(1893年)4月、廃藩置県から20余年をもって神奈川県は現代の姿を現したのです。

終わりに

時代の変わり目とは言え、数カ月から数年で「あなたの居住地域は何県になりましたよ、何県に変わりましたよ」と言われて、現地住民はさぞや混乱したことでしょう。

今後、神奈川県の境界が変わること(必要性)はあまりないように感じますが、いつかまた町田市が神奈川県になったり、あるいはその逆(県境地域が東京や静岡・山梨県へ編入されること)があるかも知れませんね。

※参考文献:

  • 田口学ら編『神奈川のトリセツ 地図で読み解く初耳秘話』旺文社、2021年3月
 

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