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平安美人はホントに美人だったのか?実は当時の人々も、そうは思っていなかったかも……

平安美人はホントに美人だったのか?実は当時の人々も、そうは思っていなかったかも……:2ページ目

終わりに

確かに『源氏物語』でも、ヒロインの一人である空蝉(うつせみ)について、その容姿に低評価を与えています。

(前略)少し腫れぼったい目のようで、鼻などもよく筋が通っているとは見えない。はなやかなところはどこもなくて、一つずついえば醜いほうの顔であるが、姿態がいかにもよくて、美しい今一人よりも人の注意を多く引く価値があった。

※与謝野晶子 訳『源氏物語』空蝉より

腫れぼったい目、通っていない鼻筋……要するに引目・鉤鼻ですが、当時の男性(ここでは主人公の光源氏)も、それを美しいとは思っていなかったことが察せられます。

もちろん、好みは人それぞれでしょうが、それにしても「醜いほうの顔」ってあなた……まぁそれはそうと、

「あーあ。平安時代にタイムスリップしたら私、絶対モテてたのにな……」

なんてぼやいている女性が身近にいたら、要注意かも知れません。

※参考文献:

  • 大塚ひかり『感情を出せない源氏の人びと 日本人の感情表現の歴史』毎日新聞社、2000年1月
  • 堀江宏樹ら『乙女の日本史』東京書籍、2009年8月
 

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