絶世の美女とうたわれた謎多き女流歌人・小野小町は関東出身だった!?出生伝説にせまる:2ページ目
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福島県・小野町にも小町伝説
実は北に隣接する福島県にも、小町の伝説が残っています。
言い伝えによると、平安時代に小野篁という公家がこの土地にやってきて、庶民へ産業や教育を授け、「小野六郷」と称して治めたとか。その荘園に仕える娘のなかに、愛子(めずらこ)という名の美しい娘がおり、篁の目にとまり二人は愛を育むようになります。そして二人の間に生まれた女児が比古姫といい、彼女こそのちの小野小町だといいます。
比古姫が六歳になると、篁は妻をこの地へ残して娘のみ連れて上京し、都で育った比古姫は歌人「小野小町」として栄華を極めた後、生まれ育ったこの町に戻ってきて病没したといいます。
文献はないようですが、小野篁を祭神とする矢大神社があること、この地に「たかむら踊り」が伝わっていることから、「小野」という姓にゆかりがあることは間違いないようです。
実は小野小町のゆかりとされている場所はほかにもあり、多くが東北か京都若山に集中しているようです。彼女たちが本物の小野小町ではないとしても、伝説の歌人になぞらえるほどの美女だったのかもしれませんね。
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