日本で最初の探偵・岩井三郎が挑んだ大正時代の収賄事件「シーメンス事件」の真相【後編】:2ページ目
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真実を暴いた私立探偵「岩井三郎」
私立探偵になり、警察という公的機関の呪縛から解き放たれた岩井は、旧日本帝国海軍の圧力に屈することなく独自の捜査方法と警察官時代に培った情報網を駆使して捜査。
旧日本帝国海軍とシーメンス社の癒着とともに、双方が利用していた入札の抜け道を暴きます。
そして、暴かれた真実をもとに、海軍少将と大佐、三井物産の重役までもが次々と逮捕されました。
近代の最大疑獄事件「シーメンス事件」の解決に大きく貢献した岩井は、その名を日本全国に轟かせ、「探偵」という職業を確立させたのです。
その後
当時の内閣総理大臣「山本権兵衛」は海軍出身であったため、「シーメンス事件」に対する批判が内閣全体にまで波及し、帝国会議で痛烈に批判を受けました。
そもそも、山本権兵衛が総理大臣に任命されたのは、「陸軍と癒着のある桂太郎内閣を倒すため」だったため、期待を裏切られた国民は大激怒。
内閣を構成していた山本権兵衛内閣総理大臣および、国務大臣全員が辞職する「総辞職」にまで追い込まれました。
岩井三郎を探してみよう
警察が私立探偵に依頼するというのは、当時も現代も異例のこと。
そのため、岩井の活躍が取り沙汰されてからは、「探偵が警察の代わりに事件を解決する」といった推理小説やアニメ、漫画などが誕生したと言われています。
あなたがいつも手に取っている作品も、岩井がモデルとなっているかもしれません。
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