自然の源「水」をテーマに数多くの作品を手がける版画家 岩見禮花

増田 吉孝

版画家 岩見禮花(いわみれいか)さんは、水をテーマにした作品を数多く手がけている昭和後期から平成にかけて活動されている版画家です。

岩見さんの作品に見られる独特な世界観と木版画による美しい模様のうねりがとても特徴的で素敵なんです。

版画家 岩見禮花さんは昭和2年東京に生まれ、恩地孝四郎氏らに木版画を学びます。昭和29年に国画会展に初入選し、以来さまざまな賞を受賞されています。

なかなか岩見禮花さんの情報を探す事ができなかったのですが、以前Japaaanで紹介した浮世絵データベースに作品が数多く登録されていました。

そのほかにも沢山の作品が浮世絵検索で紹介されています。

岩見さんは水をテーマに描くことを以下のようにコメントしています。

自然を愛する私は、ずっと水をテーマにしている。  水には形が無い。そして水は自然の源である。そもそも自然とは宇宙のことと思うが、宇宙はどんなものであるのか余りにも大き過ぎてわからない。  火の塊の星は、水があることによって形造られていると思う。その表面に存在する生物は、形のない水のお陰で生きていて、私はその水に心を寄せる。  計ることのできないような昔から、今に流れている水は、私がこの世に生きている間、私の心を離れないだろう。
版画家図鑑:岩見禮花(いわみれいか)IWAMI Reika

木版画と言えば日本では浮世絵が人気ですが、現在にもまだまだ独自な世界観をもち続け作品に投影されている版画家さんがいるのですね。Japaaanでは以前版画家 森村玲さんの作品を紹介しましたが、森村さんの作品もまた独特な世界観があって素敵です。

この記事の画像一覧

シェアする

モバイルバージョンを終了