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さらさら流れる「春の小川」はいずこ?東京五輪を機に地下に埋設され渋谷の地下でひっそりと【後編】

さらさら流れる「春の小川」はいずこ?東京五輪を機に地下に埋設され渋谷の地下でひっそりと【後編】

しかしながら、当時は東京五輪に向け都市の近代化が推奨されていたとともに、以下のような問題がありました。

●当時の東京は下水道整備が遅れていた

●川の汚染が進み悪臭が問題視

●河川舟運(川を使い物資や客を輸送すること)の利用が無くなった

●川遊びもできない状態になった

このような理由で、汚れた川を保つよりも利便性のほうを優先したそうです。

その後1980年代には、東京都は河川の埋め立てを行わないようになり、渋谷川の一部は開渠(※2)となりました。

※1暗渠:蓋をして地中に埋設された河川や水路

※2開渠:蓋をしていない河川や水路

代々木に残る春の小川の記念碑

現在、「春の小川」のモデルだった河骨川の記念碑が、小田急線「代々木八幡駅」近くの線路沿い(代々木5丁目65番地)に建っています。

地元の篤志家・伊井勝美氏が建造して渋谷区に寄贈したもので、刻まれている春の小川の歌詞は、作詞者である高野辰之博士のご息女・弘子さんの書によるものです。

お近くに行った際には、ぜひ立ち寄って昔のきれいな春の小川に思いをはせてみてくださいね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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