手洗いをしっかりしよう!Japaaan

会いたくて…主を慕い都から海をひとっ飛び。樹齢千年「飛び梅伝説」の梅が咲く春が来た 【後編】

会いたくて…主を慕い都から海をひとっ飛び。樹齢千年「飛び梅伝説」の梅が咲く春が来た 【後編】:2ページ目

桜は悲しみのあまり枯れ松は力尽き別の地に降りる

実は、道真公の屋敷には梅のほかにも桜や松があり、いずれも道真公を慕っていたそうです。そして、桜は道真公が太宰府に去った後、悲しみのあまりに元気を失い、つに枯れてしまったとか。

そして松は素知らぬ顔をしていたので、道真公が、

『梅は飛び 桜は枯るる 世の中に 何とて松のつれなかるらむ』

と読んだところ、松も梅同様に道真公を追いかけて空を飛んだそうです。

けれども、力尽きてしまい摂津国八部郡板宿(現在の兵庫県神戸市須磨区板宿町)の丘に降り立ち、その地に根付いたそうで「飛松伝説」として残っています。

「板宿の飛松」板宿八幡神社

白梅とも紅梅とも両方の説がある

「北野天神縁起絵巻」(菅原道真の生涯や死後の怨霊伝説、北野天満宮の由来などを描いた絵巻)には、あの有名な「東風ふかば」の詩の段の結びに、

『さて、この御歌ゆへに つくしへこの梅は飛びてまいりたりとぞ申侍るめる』

との一文が、承久本に至って初めて加筆され、飛梅伝説が発祥した起点となったとされています。

現在、太宰府天満宮に咲くご神木「飛梅」は白梅。道真が幼いことから愛していた屋敷の庭に咲いていたのは紅梅。なぜ色が異なるのかについては、

●飛んでいるうちに力尽きて白梅になった

●道真の屋敷(紅梅殿)には白梅もあり、その梅が飛んで行った

……ほか、白梅か紅梅に関してはいろいろな説が伝わっています。

 

何れにしても、上品・高潔・忍耐・忠実などの花言葉を持つ梅。

ひたすらに愛する主・菅原道真公に会いたい一心で空を飛んだという伝説がぴったりの樹木ですね。

歩いている途中、優しく甘い香りを漂わせる梅の花に出会ったら、一途な想いで海を飛んだ「飛梅伝説」の話を思い出してください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

RELATED 関連する記事