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超セレブなのに超過酷!?江戸幕府将軍のモーニングルーティン(朝食編)
Japaaan読者の皆さんこんにちは、ライターのほおの紅です。
前回、江戸幕府将軍のモーニングルーティンを調べてみたら謎すぎるルーティンだらけで超ハードモードでした。というわけで、後編は朝食と健康診断です。
前回の記事はこちら
超セレブなのに超過酷!?江戸幕府将軍のモーニングルーティン(スタイリング編)
地味なブレックファースト
将軍の普段の朝食は一汁二菜で、 朱塗りの膳の上に汁物と平皿の焼き魚と向付(むこうづけ)の煮物でした。器も、外側は黒塗りで内側は朱塗りのよくある漆器。葵の御紋が入っている以外はかなりフツーの皿でした。
たまに二の膳が付く時は吸物と皿という決まりでした。皿はキスの塩焼きと漬け焼きで、「キス両様」となぜか敬称で呼びました。
更に毎月1、15、28日の3日間や、節句などの式日はちょっとだけ贅沢できる日。キスの代わりに鯛やヒラメのお頭付きの焼き物が出ました。
ところで将軍、食べちゃいけない魚がめちゃくちゃ多い。主なところでは、さんま、まぐろ、フグ、いわしなどなど。貝だと牡蠣やアサリや赤貝なんかも禁止でした。目黒のさんまという落語がありますが、将軍はそのさんますら禁止だったんかいっ!ある意味庶民の方がよっぽど贅沢かも!?
ちなみに将軍が食べるお米は蒸飯(むしいい)と言ってわざわざ煮てから釜で蒸します。それでおいしいならいいんですが、この蒸飯、パサパサで激マズ。栄養もなく、ビタミン不足で多くの将軍が脚気という病気になりました。
最後に奇妙な健康診断
さて、朝ご飯の後は奥医師(専属の医者)が健康診断を行います。しかも10人がかりです。
そんなに大勢出てきてどうするのかと思いますが、なんと2人1組で5回も脈をはかったのです。誤診がないように、セカンドオピニオンどころかまさかのフィフスオピニオン体制!
更に本道の医師が袖口から手を入れて腹を触ります。ちなみに医者は本道(内科)、外科、眼科、口科、鍼医など多種多様だったようです。
将軍ってめっちゃいい生活してそう!というイメージとは真逆で、もしかしたら一番一番真似したくないモーニングルーティンかもしれません・・・・・・。
参考文献:「サライの江戸 江戸城と大奥: 「江戸始図」でわかった“家康の城”の全貌 (サライムック サライの江戸)」小学館
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