終わりに

さて、かつて「成人の日」とされてきた1月15日の小正月について紹介しましたが、そもそもなぜ成人式が祝日なのかと言うと、

「おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます」
※祝日法 第2条より

とある通り、大人になった皆さんをお祝いすると共に、激励するためです。

これまでは大人の庇護下に育ってきた皆さんが、今度は社会の一員として力を合わせ、子供たちをさまざまなかたちで守り、育てていくことになります。

子供の夢は「自分のために」、大人の夢は「みんなのために」。

よく「親から受けた恩は、一生かかっても返せない」と言いますが、恩を返すのは親ではなく、次世代の子供たちへ返すのです。

過去への感謝を忘れず、未来への責任を果たす。どうかその自覚と誇りをもって、令和の社会をたくましく生き抜いて欲しいと思います。

※参考文献：
田中宣一ら編『三省堂 年中行事事典』三省堂、2012年10月
加藤友康ら編『年中行事大辞典』吉川弘文館、2009年2月