主君を次々と変えた変節漢?身長190cmを超す規格外の巨漢武将・藤堂高虎【前編】:2ページ目
一人目・就職はまず地元から
最初の主君は地元近江の戦国大名・浅井長政。
織田信長の妹・市を妻に迎え、当初は信長と友好関係を築くも最終的には反旗を翻し、攻め滅ぼされた大名です。
高虎は、浅井家が朝倉家と組んで織田・徳川連合軍と戦った「姉川の戦い」で活躍し、長政からも賞賛を受けます。
実はこれが高虎の初陣で、しかも14歳。末恐ろしい逸材ですが、それだけに妬まれることも多かったようです。
「カッとなってやった」
同僚の嫌がらせにキレた高虎は相手を斬殺し、浅井家を出奔します。
二人目・若気の至り?
二人目の主君は阿閉貞征(あつじさだゆき)。
浅井長政が織田信長と敵対すると、信長は浅井家に属していた武将たちの切り崩しを図ります。阿閉はそうして織田側に寝返った武将の一人でした。
高虎は阿閉家に就職しますが、早々にいざこざを起こして先輩を斬り殺し、出奔。しかも今度は二人も。
後に高虎の伝記には
「実はあれ、主君の密命で裏切者を斬ったんですよ」
というフォローが入っていますが、高虎自身が
「カッとなってやった」
と述懐して台無しにしてしまったという微笑ましい(?)エピソードが残されています。