新橋~横浜間を50分で走破!明治維新後に誕生した日本最初の鉄道。その名も「陸蒸気」【その1】:2ページ目
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「陸蒸気」と呼ばれた日本最初の鉄道
政府は、1871(明治4)年、イギリスから150形式蒸気機関車(1号機関車)など、10両の蒸気機関車を輸入します。
人々は、鉄道のことを、海の蒸気船に対し、陸の蒸気ということで、「陸蒸気」と呼びました。しかし、当時の日本人にとって、西洋文化を受け入れるということは、不安と恐怖を伴うことでもあったのです。
特に、鉄道に関しては、従来の移動手段として人力車や馬車しか知らない日本人にとって、新橋・横浜間を約50分で結ぶというスピードは脅威以外の何ものでもありませんでした。
陸蒸気は「妖術のなせる技」!?
新橋・横浜間の距離は、およそ29kmですので、「陸蒸気」の平均時速は約32kmということになります。これは、当時最も速かった乗り物である馬とほぼ同じですが、「陸蒸気」は、馬と異なり29kmの距離を休むことなく走ったのです。
そんな「陸蒸気」をみて、なかには、キリシタンの妖術のなせる技だと真剣に信じていた人もいたということです。また、開通当初は、鉄道への反対運動も盛んだったとのこと。
それは、「蒸気機関車から出る火の粉で火災が起こる」、「貨幣の元になる鉄でできたレールの上を走るとは、けしからん」など、今では笑いごとのような逸話が残っています。
【その2】に続きます……
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