お寺で拝むべきは仏像より五重塔!?そもそもお寺の塔って何のため?:2ページ目
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大事な舎利を納める五重塔
ブッダの遺骨を仏舎利(ぶっしゃり)または舎利といいます。「シャリ」と聞いて何か思い出しませんか?
そうです。お寿司のお米のことをシャリと呼ぶのはここからきています。仏舎利は真っ白で米粒ほどの小さなかけらでありながら、とても大切なもの。だからこそ日本人に欠かせない主食であるお米を、仏様の遺骨に例えたのです。
8万4000に分骨された仏舎利は、さらに分割されて中国や日本のお寺に渡っていきます。それをまつるための仏塔が五重(三重)塔です。インドから中国、朝鮮を経て日本に伝わる過程で、円墳のような覆鉢(ふくばち)型のストゥーパは随分と形が変わり高くそびえる塔となりました。
五重塔の5という数は仏教における5大元素、地・水・火・風・空を象徴しています。
五重塔を貫く中央の柱(心柱)の下には心礎と呼ばれる礎石があり、そこにうずもれている舎利容器の中にほんの数粒の仏舎利が納められています。
(しかしながら、世界中に散らばっている仏舎利を集めると象2頭分の骨になるとか・・・。おっと、これはナイショ。)
ブッダの遺骨の上に建てられている塔こそ、仏教の開祖の墓。これからはぜひ五重塔にも手を合わせてくださいね。
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