人魚を食べた娘は800歳まで生きた!?人魚伝説「八百比丘尼の物語」の始まりは若狭国から
世界中にある人魚伝説。日本でも全国に広がる「八百比丘尼(やおびくに)伝説」が有名です。今回は、800歳まで生きたとされる八百比丘尼の物語を紹介します。
人魚の肉は不思議な島からもたらされた
昔、若狭国に高橋権太夫という男がいました。権太夫は貿易をしており、自ら船を漕いで海に出ることもあります。
ある日、いつもと同じように海へ出た権太夫は、不思議な島を発見します。船を島につけると見たこともないような美女に出迎えられ、なんと王様に会ってくれと言われるのです。
美女に誘われるまま御殿へ向かうと、王様とお姫様に歓迎されて、珍しいご馳走が目の前に運ばれてきます。
その中に、白くてぶよぶよした薄気味の悪い肉があることに気づく権太夫。王様に尋ねると、「それは不老不死の人魚の肉ですよ」という答えが返ってきます。
さすがに得体の知れない肉を食べる気にならなかった権太夫ですが、その島を後にするときにお土産として人魚の肉を持たされます。
家に持ち帰ると、興味を惹かれた権太夫の16歳ぐらいになる娘が人魚の肉を食べてしまうのです。娘が言うには、天下一品の味がするとのこと。
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