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「暑さ寒さも彼岸まで」と言うけど、そもそも“彼岸“てどういう意味か知っていますか?

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しかし、このお彼岸供養の行事は、仏教の本場であるインド、中継地である中国では行われていないことから、民俗学者の五来重(ごらい しげる)氏が

「日本古来の太陽信仰に基づく祈願(日願い)が仏教用語の彼岸と結びついて日願(ひがん)となり、悟りの境地へ至れるよう祖先を供養する儀式が、太陽と密接な関係にある春分・秋分に行われるようになったのではないか」という旨を指摘しています。

つまり、大陸から渡来した仏教の思想と、日本古来の信仰精神が融合したお彼岸は、太陽に感謝し、祖先の霊を供養することで、共に最短距離で極楽浄土へ近づける、日本ならではのチャンスと言えるでしょう。

お彼岸には、ご先祖様に感謝の気持ちを

近ごろは労力やコスト面の問題から「墓じまい」が取り沙汰されるなど、先祖供養も疎かにされ、「もう墓参りなんて時代じゃない」と思われる方も、残念ながら少なくないようです。

しかし、ご先祖様がいなければあなた自身も存在し得なかったわけで、たまにはその存在を思い出し、感謝する機会として、お彼岸を見直して頂けましたら幸いです。

※参考文献:
五来重『宗教歳時記』角川ソフィア文庫、2010年1月
伊藤唯真『仏教民俗学大系6 仏教年中行事』名著出版、2016年5月

 

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