銭湯の桶にはどうしてよく「黄色のケロリン」のデザインが使われてるの?:2ページ目
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なぜ「ケロリン」が銭湯の桶になったの?
そんな「ケロリン」が、なぜ銭湯の桶になったのでしょうか?
1963(昭和38)年、広告会社「睦和商事」の当時営業担当で後に社長となる山浦和明氏が、北海道・登別温泉の風呂桶にヒントを得て、風呂桶に広告を付けることを考案しました。
ちょうどその頃は銭湯の湯桶が、それまでの主流だった木から、清潔を保ちやすい合成樹脂に切り替えられた時期だったのです。
同じ時期に「ケロリン」も全国展開を目指していたため、「風呂桶にケロリンの広告があれば、多くの人の目にとまるはず」ということになり、全国の銭湯や温泉などへ置かれるようになっていきました。
ちなみに、最初に作られたケロリン桶の色は白でしたが、湯垢による汚れが目立ちやすかったため、現在の黄色に変更されました。
その結果、赤い「ケロリン」のロゴがより目立つようになり、「ケロリン桶=黄色い桶」として、すっかり定着しました。
このケロリン桶、子供が蹴飛ばしても逆さにして腰かけてもびくともしないから「永久桶」と呼ばれることもあるそうです。
最近では「ヴィレッジヴァンガード」などの雑貨店やインターネットでも販売されるようになり、レトロ感のあるデザインで人気を集めています。
「ケロリン桶」を発案・販売した「睦和商事」は2013(平成25)年に経営破綻し、この湯桶販売・広告業務は広告の商品「ケロリン」自体を製造販売する内外薬品に引き継がれた後、富山めぐみ製薬に引き継がれて現在に至っています。
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