全長44メートル超!なんと鳥獣戯画 4巻の全場面をすべて公開、特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」
2020年7月14日(火)から8月30日(日)まで開催予定の特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」は、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、展覧会準備を当初の予定通り行うことが難しい状況となったため、会期が2021年4月13日(火)~5月30日(日)に変更になりました。
先日速報で、東京国立博物館で開催される特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」を紹介しましたが、
鳥獣たちがやってくる!史上初の4巻全場面を一挙公開「国宝 鳥獣戯画のすべて」開催
いよいよ詳細が発表さたのであらためて紹介したいと思います。
およそ800年以上前に描かれ、色彩のない白描の絵巻でありながら国宝として多くの人たちを魅了し続けている「鳥獣戯画」。動物や人物たちがさまざまな儀式や行事、遊戯に興じる様子が躍動的に描かれています。
国宝の中でもとりわけて人気の高い「鳥獣戯画」なので、これまで数多くの「鳥獣戯画」展が開催されてきました。東京国立博物館でも5年前に開催されたばかりなのですが、今回の特別展はこれまでのものとはスケールが全く違います!
鳥獣戯画の全巻全場面を一挙公開
鳥獣戯画には甲・乙・丙・丁の4巻が存在するのですが、なんと今回の特別展では全巻の全場面が公開されます。これまでの展覧会では、会期中に巻き替えを行い違う場面を展示する手法をとっていましたが、今回は、会期中ず〜っと4巻の全場面が展示されます。
鳥獣戯画と一括に言っても、場面によって描かれた年代や描いた絵師も違います。通期ですべての場面が展示されることで、場面による筆運びの違いなども確認することができるでしょう。
断簡や模本も集結
鳥獣戯画は、一部が本体と切り離され、掛け軸などに仕立て直されているものも存在します。そういった断簡も今回は展示。また、原本ではすでに失われた場面を留める模本も国内外から一堂に集めて紹介されます。
明恵上人ゆかりの品々も展示
鳥獣戯画の伝わる高山寺は、鎌倉時代の僧、明恵上人によって再興され、多くの文化財が伝わります。本展では、高山寺の開山堂に安置され、「秘仏」として普段は公開されていない重要文化財「明恵上人坐像」を27年ぶりに寺外で公開。
さらに明恵上人ゆかりの品々も展示されることになっています。
「鳥獣戯画」というと、兎や猿たちがコミカルに描かれた場面が取り上げられることが多いですが、実は人間たちが主役の場面も数多く描かれているんです。丁巻においては、素人目でも明らかに他の巻とは筆運びが違うことが確認できます。
そういった、これまで知らなかった鳥獣戯画を堪能することができるのが、本展の魅力。まさに”鳥獣戯画のすべて”。
特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」は7月14日(火)〜8月30日(日)の期間、「東京国立博物館 平成館」で開催されます。夏休み期間なので、お子さんがいる方はぜひご家族で、鳥獣戯画の世界を堪能してみてはいかがでしょうか?
2020年7月14日(火)から8月30日(日)まで開催予定の特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」は、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、展覧会準備を当初の予定通り行うことが難しい状況となったため、会期が2021年4月13日(火)~5月30日(日)に変更になりました。