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新型肺炎のデマで混乱…。日本における過去の有事で流れた「とんでもないデマ」

新型肺炎のデマで混乱…。日本における過去の有事で流れた「とんでもないデマ」:4ページ目

オイルショックでなぜか「紙が消えた!」

1973(昭和48)年のオイルショックの時には、トイレットペーパーをはじめとする「紙類が消える」事件が起こりました。

事の発端は、この年に第四次中東戦争の影響により中東の石油輸出機構(OPEC)加盟国から「原油の価格を引き上げる」という発表が出されたことでした。

これを受けた当時の中曽根康弘通産大臣は「紙を節約しよう」と呼びかけました。紙製品の製造にも原油は欠かせないためです。

ところがこれにより「紙がなくなる!」という噂がまことしやかに流れ始めました。

そんな時に関西のあるスーパーで「(大安売りにより)紙がなくなる!」という特売広告を出したら、お客が殺到!特売品ではないトイレットペーパーまで店頭に出したのですが、それもあっという間に完売してしまいました。

この噂を聞いた新聞社が「あっという間に値段が2倍」と書いたことからこの騒動は広がり、全国でトイレットペーパーがことごとく買い占められたり、騒ぎに便乗して値上げされたりと、大パニックとなりました。

この「トイレットペーパー騒動」は、法整備が行われ「標準価格」が定められるなどした結果、供給が回復して落ち着きました。トイレットペーパーを買い占めた人々は、大量の在庫を抱えて途方に暮れたとか。

出どころ不明なデマを信じて極端な行動に走ると、あまり良いことはなさそうですね。

 

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