身代わり伝説は本当か?今も眠る源義経の首級と胴体の「謎」を紹介【下】:3ページ目
エピローグ
その後、「死んだこと」になった義経公がどうなったか……信頼できる史料は残されていませんが、北海道に渡ってアイヌの少女と恋に落ちたり、大活躍してアイヌの神と同一視されたり、はたまた大陸まで足をのばしてモンゴルの覇者チンギス・ハーンになったor成り代わったり……等々、様々な俗説が生み出されました。
どれも荒唐無稽な作り話とされていますが、いずれもその根底にあるのは「あの義経公なら、そのくらいのことはやりかねないorやってのけて欲しい」という期待感に他なりません。
今も眠る首級と胴体が、本当に義経公のものかどうか……その真相は、謎のままにしておいた方が、夢があって楽しそうです。
【完】
参考文献:上横手雅敬『源義経 流浪の勇者』文英堂、2004年9月